『かなめも』感想
当初、最初らへんで切ってしまったが、15年ぶりに1話から視聴。
結果としては、当初リアタイで見ていたらなー、と思いつつも放送当初の歳だと感情輸入できない部分もあったかもなのであとからイッキ見でもよかったかもなあと思いつつ。
ということで感想残します。一応ネタバレ注意です。
00年代アニメでありつつ、きらら原作を感じつつ
これが率直な感想。
00年代アニメだな~という感じが強かった。それが悪いとかじゃなく、むしろこの年代の作品はかなり好き。
2009年なんで、もうほぼほぼ10年代だが。
突然の天涯孤独から始まる感じといい、4和のプールの回みたいな、絶対1クールに1回挟んでくる、謎のミュージカル回とか(00年代作品、ミュージカル回挟みがちという偏見)
女の子たちしか出てこなかったり、基本みんな仲良しだったり、ロリが出てくるのはきらら作品特有だと思う。女の子たちが楽しそうなやり取りをずっとしている感じ。
ただガチレズカップルがいたり、性別が女性なだけの豪快なセクハラキャラが出てくるのは、00年代っぽいな~と笑
新聞販売店で働くのは大変だ
主人公のかなちゃん以外、風新新聞専売所で働くメンバーは新聞奨学生。
といいつつかなちゃん以外、学校や予備校のシーンがないんだよなあ(必要がないと思い描写されていないだけかもしれんが)
ほぼほぼ毎日、午前2時から7時くらいまで新聞配って、夕刊も配る。
拡張(いわゆる勧誘)とかのシーンもちゃんとあって、より大変さを感じる。
自分語りだが昔、新聞屋の勧誘が来てめちゃめちゃしつこくて苦痛すぎて、1ヶ月だけと言って契約させられる流れになり、おもっきり睨みながら終始無視で契約書みたいなの書いて1000円くらい渡して帰っていただいたことがあったが、多分アレもノルマとかあって大変だったんだなと。
自転車のカゴにパンパンに新聞積み上げてひたすら届ける大変さ。天気が悪い日は大変だとか。
そういう大変さもきっちり描写している作品だった。
作者の方が完全に経験者もしくは関係者じゃないとわからんような。そんな話。
ただ、ネットとかで見るような新聞奨学生の過酷で悲壮な感じは出さずに、うまい感じのお話になってる。ただ専売所メンバーが仲良すぎるのも、もう人間関係がここだけがメインになっちゃうみたいなリアルの裏返しもあるんだろな、と勝手に邪推したり。
いい話というか、教訓的な話というか
基本女の子がワーキャーしてるような作品だけど、何話かに一度、いい感じの話もある。最終話らへんもそうだし、お盆の時にかなちゃんのおばあちゃんっぽい幼女が帰ってきてお祭り一緒にまわったり。
マリモ姉さんとかいう、日常系作品の劇場版に出てきそうなキャラ。
調べたらあの人、アニオリやないか。まあアニオリというか、ちょっと異質感は出てた。それこそ劇場版だけで出てくるようなキャラというか。
これ原作知ってたらまた、マリモ姉さんに対して曇ったり曇らなかったりするわけだと思うが、そもそも原作は見ていないので自分はそこは問題なし。
印象的だったのは、11話の看病的の話。
専売所内で風邪が流行って大変なことになる話だが、そこで代理が倒れた時にかなちゃんがいろいろ頑張るが空回ってしまう話。周りのメンバーが、病人本人に気を遣わせずさり気ない気遣いをするのがいいんだよ、とやさしく教えるものの、かなちゃんは少しへこんでしまう。というか気にしてしまう。
結局かなちゃんも体調を崩し、代理のツンデレ看護で愛を感じ、そしてゆめとゆうきの二人は幸せなキスをして終了、というわけだが。
なんかこういう、教訓的な話ってこの年代のアニメではごくたまにあったな~と。最近の女の子ばっか出てくる系のアニメは、視聴者側が現実に疲弊しまくって視聴しているという前提を制作側が持っているのか、そういう話が少ないような。というほど最近の作品を見ているわけじゃないのでゴリゴリの偏見かもしれないが。
ちなみにこの看病の話、自分はかなり好き。というかこういう教訓めいた回が昔から嫌いじゃないし、心に残りやすい。
ただでさえ内向的な思春期を送っていた当初は、アニメに教えられたこともたくさんあるわけで(恥の多い生涯)
あと、普段はかなちゃんのことを振り回しっぱなしの先輩方も、この回だとかなちゃんを大事に見ているお姉ちゃん達のように見え、普段は友達、後輩のように接している感じだが、この回は年が少し離れた大事な妹のように見てる感じがしてほっこりしたなと。