『まじもじるるも』感想
例のごとく、dアニメで見ました。12話+コミックス付録DVDの2話(完結編)
いやあ、ナイスな少年誌スケベアニメでした。今の少年誌というより、ToLOVEるとかいちご100%とかを思い出させるような。
作者の渡辺航さん、弱虫ペダルとこの作品を10年以上並行で連載されてたみたいですが、水風呂とサウナを延々と繰り返すような感じでぶっ倒れなかっただろうか、と勝手な心配をしたり。
ただお話の根幹は、弱虫ペダルであるような熱い展開もありました。
思春期男子の都合のいい妄想全部詰め込んだソレ
主人公のヘンタイシバキ(しばらく)別名:柴木耕太くんを中心とした、昨今だと少しデリケートな話題にもなる、フェミニズム的なソレを、真正面からぶん殴って破壊するような、そんな世界観。
もうパンツ見えまくりおっぱい揺れまくり揉みまくり。いやーん!ぐへへへ!で毎回毎回済むようなソレ。
男は、なんてでかい主語はつかわんが、少なくとも俺や周りのやつは、男子高校生のとき脳内はあんな感じだったわ。まあ現実ではなんにもないわけでしたが。
せめて脳内はお花畑、なんてものじゃなかった。昼夜問わずピンク色のネオンがオールナイトでそこらじゅうでガンガン照ってるような脳内でした。
1クールアニメに水着回と温泉回がそれぞれあるあたり、狂気を感じます。でもそれがええんや。
あとパンツがたくさん出てくるのもいいですね。おっさんが何いってんだに尽きるけど、出てこないと出てくるで、出てくることのほうが困ったりすることはないんじゃないかと思います(支離滅裂)
登場人物の女の子もるるもちゃんを筆頭にかわいいのもGOOD。るるもちゃんがええね。クール+ドジ+一途、というありそうで微妙にないジャンルに気づかせてくれますね。あと恥ずかしがり屋でもあるという。
パンツの感じはまあ、ちょっとコアなオタクが釣れそうというか、少年誌で問題なくGOサインが出たな、と思ったり。いや、少年誌は案外そんなもんか?
お色気と言ってもやっぱり少年誌で
萌えとかエロとかそういうのでなく、すこしエッチな少年誌、という感じがいいね。冒頭で書いた通り。というのも舞台が高校で、主人公シバキと友達、部活の仲間。案外高校男子がたくさん出てくるというね。昨今ではなかなかない男女比。だいたい女子だらけなもんで。
そこはやっぱ少年誌なんやなあって。
女の子がもう勝手に寄ってくる、というのはこの作品もそうなんかもしれんけど、男がちゃんとみんなスケベな前提でというのが僕は好きです。男が全くそんなのないですよ、といいながらラッキースケベの連続でめくるめくような桃源郷で。でも俺はそういうの気にならないんで、っていう感じより、男がスケベなのが好きなわけで。というかそういうの気にならないんでみたいな感じの作品だと、いやいやそうはならんやろ!って思ってまう。
個人的には、幼なじみの風紀委員の子の、自分は昔からスカートめくりの対象にされなかったから嫉妬で校内風紀を取り締まりまくってるという設定、もはやインターネットやSNSにいる、声をあげる活動をされている方々へ真正面から喧嘩売ってる感じで好きです笑
うーん、原作連載時の10数年前はこんなご時世になってなく、そんな設定普通にありがちだったんかもしれんが。
水着や混浴でテンション上がるってあたりが、スケベながらもド陰すぎない高校生って感じでいいですね。
るるもちゃんはいいなあ
いいですね。るるもちゃん。こうクール系のキャラは有能、というイメージが過去の名作対策アニメにより刷り込まれてしまったわけですが。
あとクールなキャラは恥ずかしがりというわけでもない場合が多いですが、るるもちゃんは極度な恥ずかしがりなのが個人的にはいいところ。最後らへんシバキの前では感情を見せようとがんばるのもとてもいいです。
普段はイメージ通りすぎる魔女衣装、魔女帽子、こどもパンツだけど、食堂ではしっかり食堂で働くパートさんみたいな格好になっているのもとてもよい。
そして一番いいのは、それでもストイックなところ。
私は人より時間がかかる方だから。
これを自虐や皮肉、構ってで言ってるわけでなくそれでいてがんばっている。
なんかこういう姿勢は見習いたいです。結果が出ないことに劣等感や恥ずかしさ、惨めさを感じてしまう日々のなかで、ハッとさせられたなあ。
話のテンポが不思議なところがところどころ
よくも悪くも、な部分だけど、話のテンポが不自然で忘れられないような箇所はあったのは事実。
コスプレ趣味を隠している雅子との話。雅子の勘違いとは言えるるもとは名前で呼びあえる仲になって、コスプレ大会に出る準備していたけど、不意にシバキにその趣味のことを話しちゃったるるもちゃん。
学校のみんなにバレてしまったことで、るるもちゃんとの仲に亀裂が入っちゃうのかな、と思ったら、ここで雅子はコスプレ大会にはもう出ないとかで、なぜかいうほど亀裂が入らずに結局みんなでるるもちゃんのブラを買いに行ってめでたしめでたし、という感じで終わった回。
友情とコスプレ大会はどこいったんや。
これはどうも1クールにおさめるためにはどうにも時間が足りなかったんかなあ、という思い。
あとは混浴旅行の一番最後。狼になっちゃったけど結局戻れた割には、なんというか軽い感じで終わったなと。
まあこれも時間がなかったんかなあ。
一番記憶に焼き付いたのは、捨て猫を拾う話。3匹の捨て猫を拾うが、結論として1匹だけ体調を崩して死んでしまう。るるもの大魔法も命を失ったものには効かず。最終的にはその猫の墓の前でかわいそうなくらいに落ち込むシバキの姿、でお話が終わる。
作品のテイスト的にガチのバッドエンドでそのまま終わる回でとてもびっくりした。というのも基本一話完結もののアニメで素でバッドエンドで終わるのははじめて見たかもしれない。
死をテーマにした作品なので、そういったお話を入れたのかな、と思ったり。
ちなみに次の水着回はシバキを励ますとかそういうのでは一切なく、前回の話と一切繋がりがなくて狂気を感じました。悪いとは思わないです。むしろこの割り切りはいい。
ちなみにOVAの最後は文句なしのハッピーエンドでとてもよかったわけですが、すげえタイミングと場所でキスしたな、と思いました。
でも妹になったことにより、恋人にはなれないという発想が真っ先にくるようなシバキのことを思うと、マジでよかったな!と思えました。
結果としてはスッキリとした終わりでした。
うーん、シバキとるるもちゃん、その他のキャラたちの今後が非常に気になるので、もういっぱつOVA出してくれないかな。でも原作終わっちゃったから単行本の特典に付けるとかはできないし。
かといって弱ペダの単行本の初回特典につけるのは、そりゃ絶対ないやろうし……・
俺は買うけどよ!
ファン層の被りがなさすぎや!!